過保護と過干渉の違いとは?子どもの自立を育てる親の関わり方

 

心の土台づくりサポーター
沙咲 晴美です。

 

思春期の子育てや不登校など、
子どもとの関わりに悩むお母さんに
寄り添いながら、
「お母さん自身の心」を整え、
親子関係を育てるサポートをしています。

「過保護」と「過干渉」は何が違うの?

子育てをしていると、
良くない育て方の例として、
「過保護・過干渉」
という言葉をよく耳にすることがありますよね。

 

過保護と過干渉ってどう違うのか、
ご存じですか?

 

この二つは、
よくこのように並び称せられているので、
私は同じようなものだと思っていたのですが、
調べてみると、
実は全く違う意味だったのです。

 

児童精神科医の佐々木正美先生という方が
いらっしゃいますが、
この先生がある本に、
過保護と過干渉の違いを
このように表現されていました。

 

過保護とは、
子供がして欲しいと望んでいることを
やってあげすぎること」

そして、
過干渉は

『子供が自分でしたいと思っていることを
過度に親がしすぎること』

 


なので、過保護と過干渉は

ちょっと違う意味なのですね。

 

過保護と過干渉の子育てによって
子どもにどのような影響が出るのかを
説明していきますね。

 

 

過保護は本当に悪いこと?

例えばわが家の話ですが、
長女が中高生の時、
自転車で隣町の学校に通っていました。

 

自転車でも行けるのですが、
それほど近くもない距離でした。

 

朝が弱く、
しかも面倒くさがり屋の長女は

朝、よく「乗せてって~」と
私に頼んでいました。

 

「朝、車で学校に送ってほしい」
これが、長女がしてほしかったこと。

それを、
頼まれた日だけでなく
毎日送っていってあげる。

 

そんな状態が、
過保護ということになります。

 

これって、どう思いますか?

 

当時の私は、
それを「甘やかし」だと思っていました。

 

自分で自転車で行こうと思えば、
年齢的にも身体的にも自分で行けるし、
(そりゃあ、ちょっと遠いのでしんどかったり、
めんどくさかったりはするのでしょうが・・)

「ちゃんと家を出る時刻に間に合うように
早めに起きて、身支度をするべきだ」
と思っていました。

 

なので、
頼まれても気持ちよく引き受けることは
できませんでした。


「自分で行きなさい。」
そう言っていたのです。

 

なぜなら、
自分でできることを親がしてしまうと、
甘やかすことになり、
依存心の強い子になってしまうと
思っていたからです。

「過保護は自立の芽を育てる」と言われる理由

ところが
佐々木先生の本を読んでびっくりしたことには、
「過保護は自立の芽を育てる」
と書かれてあったのです。

 

つまり、
過保護は必ずしも悪いことではない
ということ。

 

むしろ、
子育ての中では必要な時期もある
ということなのです。

 

それは、
本当に自立できる子ほど、

一度しっかり親に甘えられているから。

子供が本当に自立できるためには、
その前に
徹底的に親に依存できる時期が
必要なのだそうです。

そして、十分に満たされると
子供は満足して、
もう望まなくなるそうです。

 

言い換えると、
十分親に依存できた子は満たされて、
時期が来ると
しっかりと自立できるようになる
ということなのです。

 

そういう意味で
「過保護は自立の芽を育てる」
ということなのですね。

なので
子どもが幼い頃の過保護は、
むしろ必要なものだったのです。

 

 

本当に気を付けたいのは過干渉

これに対して、
過干渉の方は要注意です。

 

例えば、
幼い子供が「自分で靴を履く!」と言っても、
なかなかうまく履けずに
時間がかかってしまうことって
よくありますよね。

 

待つことが苦手な私は、
そんな時に、
「もういいから。」
とよく手を出してしまっていました。

 

子どもって
何でも自分でやりたがる時期がありますよね。

 

本当は「自分でしたい」と思っているのに、
うまくできなかったり、
時間がかかってしまったりする場合、

お母さんの方が待てなかったり、
人目を気にしたり、
「うまくできない」ことにイライラしてしまったりして
お母さんがやってしまうことや

これはできないだろうなと思うことは
あえてさせずに、
先先手を出してしまうのは、

過干渉なのです。

 

 

私が娘にしてしまった過干渉

また、
過干渉にはもう一つのパターンもあります。

 

それは、
親が良かれと思って、

子ども自身はまだ必要性を感じていないことや
やりたくないと思っていることを
無理にさせてしまうこと。

これも過干渉です。

 

このことでは、
私には苦い思い出があります。

 

まだ長女が保育所に通っていたころ、
ある日、公園に遊びに行きました。

そして、そこで
おばあちゃんと逆上がりの練習をしている小学生を
見かけたのです。

そのおばあちゃんから
「逆上がりができない子は居残りになる。」

そう聞いた私は、
「小学校へ行くまでにできるようにしてあげなきゃ」
と焦りました。

 

それで、
体操を楽しく教えてくれる教室を見つけて、
そこに通わせることにしたのですが、
長女はそれがとても嫌だったようです。

 

あとになって、
私と長女の関係が良くなってから
打ち明けてくれたことなのですが、

「お母さんにされたことで一番嫌だったのが、
体操教室に通わされたこと」

だったそうです。

 

長女は
運動することが好きではなかったのです。

 

「あの時は本当に
お母さんのことが嫌いになった。」

と言われました。

長女が小学生になって、
もしも、逆上がりができないことに悩んで、
「できるようになりたい!」と思ったときに、
一緒に考えたらよかったのですね。

 

「できなくて辛い、悔しい」
という感情を体験することも
人間の心の発達には必要なことなのに、
それを体験させまいと、
「転ばぬ先の杖」を与えてしまう・・・

 

これこそが、過干渉なのです。

 

「お母さんにされたことで一番嫌だったことは
ガミガミ怒られたこと」

てっきり
そういわれるだろうと思っていたのに、

それよりももっと、
幼ない長女にとって嫌だったのは
したくないことをさせられること
だったのです。

 

過干渉が子どもに与える影響

過干渉が続くと、
子どもは
「どうせ言っても聞いてもらえない。」
と感じるようになります。

その結果、
「あきらめ」や「無気力」の強い子供に
なってしまうかもしれません。

 

実際、長女も
幼い時は好奇心が強くて
学ぶ意欲の強い子だったのに、
だんだんやる気のない子に
なっていきました。

 

また、
親が何でも決めて
先回りして対処しまうと、
自分で考える経験も、
失敗して学ぶ経験も著しく減ってしまいます。

 

その結果、
「自分で決める力」
「やってみようという意欲」
「自分ならできるという自信」
が育ちにくくなってしまうのです。

 

このように、過干渉の子育ては、
子供の自主性や思考力を奪い、
自己肯定感が育ちにくくなってしまうという
弊害があるのです。

 

過保護と違って、
過干渉は子供の可能性を摘み取り、
根腐れさせてしまうので要注意なのです。

 

子どもの自立を育てる親になるために

私がなぜ、
「長女が小学校に入る前に
逆上がりができるようにさせておかなければ」
と思って体操教室に通わせたのか、
振り返って考えてみました。

 

それは、
「子どもに失敗させたくない」
「挫折させたくない」
という気持ちの表れだったと思います。

 

これって、
子供のことを思っているようで、
実は子供のことを信じていなかった
ということです。

 

失敗したら、
劣等感の強い子になってしまうのでは・・・

挫折したら、
もう立ち直れなくなってしまうのでは・・・

そんな心配や不安があったのです。

 

「たとえ居残りさせられるようなことがあっても、
長女なら、がんばって乗り越えていく」

そう思えていなかった。

 

つまり、
子供のことを信頼できていなかった
ということです。

 

まとめ

こんなふうに、
過干渉になってしまうお母さんの心の中には
「不安」「恐怖」があります。

 

失敗するのではないかという不安

うまくできないことへの恐怖

 

これらは、
子どもをきちんと育てられないダメな母に
なってしまうことへの

不安や恐怖につながっています。

 

つまり、
子どもを信じられないのは、
自分を信じていないから
ということになるかもしれません。

 

実は、
そうなってしまうのには理由があります。

 

それは、幼少期の親との関係に
その謎を解くカギがあります。

 

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