「AIに相談」が生んだ悲劇~今こそ親子の絆が問われるとき

子育てはお母さんのあり方が9割!

 

こんにちは!

 

ママの心の傷を癒して、
幸せな子育てに導く専門家、

元教師で
現在子育てカウンセラー
沙咲 晴美(たれぱんだ)
です。

 

親よりもAIに相談する子が増えている

5月下旬に起きた、某巨人軍元監督が逮捕された事件には驚きましたね。

娘たちの喧嘩の仲裁に入った元監督が、言い返されたことにカッとなり、お酒に酔っていたこともあって、18歳の長女の襟元を掴んで投げ飛ばしてしまったという事件でした。

幸い、長女さんにケガはありませんでした。

 

私がこの事件で最も驚いたのは、長女さんが「対話式生成AI」に相談し、その回答に基づいて児童相談所に通報したということです。

 

この時、ある塾の先生が話されていたことを思い出しました。

最近、親に相談しないでAIに相談する子どもがとても増えているというのです。

 

気持ちはわかります。

私もAIを使うことがあるので、
AIの学力が高くて非常に高い知的能力を持ち、難しい質問にも瞬時に答えてくれることや
ほめたり共感してくれるなど、まるで人間と話しているような感じがすることを知っています。

しかし、また同時に、AIは間違うこともあるし、もっともらしいウソを言うこともあるそうです。

私の夫は、AIにある質問をしたところ、とても長い時間がかかって結局回答できず、質問まで消えたと言っていました。

 

だから、決してAIは万能ではないのです。

膨大なデータの中から一般的な回答を探し出しているに過ぎないので、いかに人間の回答のように見えても、人間のような思考力はまだありません。

 

今回のケースでも、元監督の家庭のこれまでの親子関係も知らない状態で、一般的な回答をしたにすぎません。
だから、AIの答えをそのまま鵜呑みにすることには危うさがあります。

 

AIの言うとおりに行動したことで、こんな大変な状況になるとは思わず、この長女さんはあとで後悔したようなフシがもありますよね。

 

「親よりもAIに相談する」背景にある、現代社会の深刻な問題とは

しかし、それにしても、なぜ今どきの子供は、親(あるいは身近にいる友人や知人)に相談せずに、AIに相談するのでしょうか?

 

そこのところをしっかり考えておかないと、似たような事件が今後も起こる可能性があります。

「AIを鵜呑みにしてはいけないよ。」

「AIも間違うことがあるよ。」

ということを教えるだけで済む問題ではないように思うのです。

 

もっと深刻な現代社会の問題が、この事件の背景に隠れているのではないでしょうか。

それは、親子関係をはじめとする様々な人間関係が希薄になっているということ。

本当の信頼関係が結べていないのではないかという問題です。

 

 

なぜ子どもたちはAIに相談するのでしょうか。

もちろん、気軽に相談できることや、否定されない安心感があることも理由の一つでしょう。

 

しかし私は、それだけではないと思うのです。

子どもは本来、困った時や悩んだ時には、まず信頼できる大人に相談したい生き物です。

小さい頃は、
「お母さん聞いて」
「お父さん見て」
と、何でも話してくれます。

それが成長するにつれて親に話さなくなるのは、自立の過程として自然な面もあります。

けれども、

「どうせ言ってもわかってもらえない」

「また否定されるかもしれない」

「心配をかけたくない」

そんな思いが積み重なっている場合も少なくありません。

AIは否定しません。

途中で話を遮ることもありません。

感情的になることもありません。

だからこそ、子どもにとっては安心して話せる相手に見えるのです。

 

しかし、AIがどれだけ進化しても、人間に代われないものがあります。

それは、その子の人生を一緒に歩んできた人だからこそ分かる背景や気持ちです。

これまでどんなことで悩み、
どんなことで傷つき、
どんなことを大切にしてきたのか。

そうした積み重ねを理解した上で寄り添えるのは、やはり人間です。

そして何より、子どもの心を本当に支えるのは、
「自分を大切に思ってくれる人とのつながり」ではないでしょうか。

 

私はこの事件を知った時、AIの危険性以上に、

『子どもが親ではなくAIに助けを求める時代になった』

という事実に、大きな危機感を覚えました。

だからこそ今、親子の信頼関係がこれまで以上に大切になっているのだと思います。

 


どうすれば親子の信頼関係が築けるのか

では、親子の信頼関係はどうすれば築けるのでしょうか。

実はそれは、「子どもを変えること」ではありません。
まずは親自身が安心できる心の状態を取り戻すことから始まります。

 

私は以前、子供の至らないところや欠点と思われるところを見ると、すごく不安になってしまい、直させよう、変えようとしてきました。

 

それは、そういう欠点を抱えていることで、子供が
「人に嫌われたらかわいそう。」
「失敗したら辛い思いをするのでは・・・」
という親心の部分もあったのですが、

しかし今思うと、子供にしてみれば「否定されている」以外の何物でもなかったのです。

 

私は、子供のためと思いながらも、結果として「あなたは今のままではダメだよ」というメッセージを送り続けてしまっていたのです。

 

自分を否定する人のことは、いくら親でも信用しないし、好きにもなれませんよね。

 

しかし反面、欠点ごとありのままの自分を受け止めてもらえているという実感が持てる相手のことは信頼するし、何でも相談できると思います。

 

そのような信頼関係を持つことが、特にこれからのAI時代には必要不可欠だと思います。

 

ありのままの子供を受けとめるには

では、どのようにすれば子供のことをありのまま受け止めることができるのでしょうか?

 

これって、簡単なようで案外難しいことですよね。

 

子どものことを心から受容するためには、親は「不安」を乗り越える必要があるのです。

子どもが悪くなってしまうのではないか、という不安。

子どもに悪いことが起きるのではないか、という不安。

 

私たちは、自分の中にある不安を無意識のうちに子どもに投影してしまうことがあります。

実は、このような子どもに対する不安は、親自身が心の奥で抱えている不安と深くつながっていることが少なくありません。

その不安は、幼少期に自分自身をありのまま受け止めてもらえなかったことから、「自分はこのままではダメだ」という思い込みを持っているところから来ているのです。

 

つい子どもを心配しすぎてしまうお母さんや、子どもの欠点ばかりが気になってしまうお母さんは、幼少期に思い込んだ

「ありのままの自分ではいけない」

「このままの自分ではダメなんだ」

という思い込みと、そこからくる不安を解放することが必要なのです。

 

 

多くの親は子どもを愛しています。

しかし、その愛情が子どもにそのまま伝わっているとは限りません。

親は「心配して言っている」のに、
子どもは「否定されている」と受け取っている。

そんなすれ違いは、どの家庭にも起こり得ることです。

そして、そのすれ違いが積み重なった先に、親ではなくAIに相談するという現象があるのかもしれません。

AIは便利ですし、これからますます私たちの生活に欠かせない存在になっていくでしょう。

だからこそ、人間にしかできないことがより重要になります。

 

それは、
相手を理解しようとすること。

ありのままを受け止めること。
そして、「あなたはそのままで大丈夫だよ」という安心感を届けることです。

今回の元プロ野球監督の逮捕事件は、AIとの付き合い方だけでなく、親子の信頼関係について改めて考えるきっかけを私たちに与えてくれたのではないでしょうか。

 

あなたの子育てを
応援しています!

 

今日もお読みいただき
ありがとうございました。